挫傷

別名、肉離れのことを挫傷と呼ぶ、急激に収縮した結果、筋膜や筋線維の一部が損傷すること。完全に断裂する筋断裂、直接的な外力による打撲とは異なる。
筋損傷(筋肉の損傷)は程度により筋間損傷、部分断裂、完全断裂などに分類されるが、
肉離れは筋膜や筋線維の部分損傷である。定義の詳細は文献などにより異なる。スポーツを
している最中に起こりやすく、筋肉が収縮している(力が入っている)時に強制的に
引き延ばされることにより生ずることが多い。大半は下肢に発生し、大腿四頭筋・
ハムストリングス・腓腹筋に多い。代表的なものとしてはサッカーのシュート動作での
大腿四頭筋の大腿直筋、短距離走でのハムストリングス、テニスやバドミントンの切り返し
動作での腓腹筋の内側頭などが挙げられる。 自発痛や損傷筋の動作痛である。筋収縮は
可能である(動かすことができる)が、疼痛のため動かすことができないこともある。
また損傷筋の圧痛、ストレッチ痛や抵抗痛が認められる。重症例では腫脹や硬結、断裂部の
陥凹を触れる。このほか、MRIで血腫を確認するケースもある 大部分が保存的治療で軽快して手術的治療になることは重症例を除いてほとんどない。急性期にはRICE処置(安静・冷却・
圧迫・挙上)を徹底する。回復期(受傷後約48時間経過後)より局所の循環回復や損傷した
筋線維などの修復を促すため温熱療法や物理療法をもちいつつ段階的に関節可動域訓練や
筋力訓練、各スポーツにあわせたトレーニングへ移行していく。
軽症で2-4週、中程度で4-6週が復帰の目安となるが個人差は大きい。
自覚症状があまりなくても、肉離れが起こっていることもあるので、医師などの専門家の
診断が必要である。また、痛みがなくなった場合でも再発しやすく、素人が
「安静だけで済む」と思い込むのは妥当ではない。最後まで十分に治療することが
大事である。重要なことは、これらは予防できるものであり、筋肉の柔軟性の欠如や筋力の
アンバランス差が大きい選手に好発するので、日ごろよりそれらの解消を心がけることが
大切である。

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